ウェブサイト内コンテンツ「MANGARTE(マンガアルテ)」にて 紹介されたインタビューを掲載(日本語版/2005.9) |
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構想期間が約二年、実制作作業は一週間でした。はじめのバーションができあがった時点で上映会へ参加し、 様子を見つつ、一ヶ月程かけて手直しをしました。 Q2. 制作過程で苦労した点 この作品を作ろうと考え始めてから、それを形にするまでにとても時間がかかったことです。自分自身の 持っている体験や記憶を形にして何かを伝えたいという気持ちは強かったのですが、悲しい記憶や出来事に 向き合うことに、とても時間がかかりました。 Q3. 作品のみどころ、こだわりなど この作品を作る上でこだわった点は、アニメーションでありながら、静止画をたくさん挿入することです。 記憶を形にしようと思った時、『それは、どれも止まっているある瞬間の出来事で、動いていないのではないか』 と感じたからです。もしかしたら、記憶をこうした作品にすることでやっと、私の内面にしまってきた出来事が 動き出したのかもしれません。 Q4. この作品を作ろうと、思いついたきっかけ きっかけは私が小学二年の時の実体験です。私はあまりいい子供時代を過ごしていませんでした。だから、 子供の頃から、今、思っていること、感じたことをいつか作品にして、何かを伝えたいと強く願ってきました。 15年たってやっとそれを形にした、やっと形にできたといった感じです。 Q5. これまでに影響をうけたもの、好きな作品(映画、本、マンガなど) 押井守監督の「機動警察パトレイバー」 佐藤真監督の「SELF AND OTHERS」 リュック・ベッソン監督の「LEON」 Q6. フランス・ドイツの人たちに向けて公開されることについてどう思いますか このような機会に巡り会えたことに感謝しています。作品を作ることで自分自身を知り、海外に作品が届く ことで、私は自分が日本人だということを再認識します。これからも海の外に住む、多くの人々に作品を 届けられるように頑張りたいと思っています。 Q7. 今後作りたいもの、やりたいこと 「兎の刻印」を作っていた頃の私は自分の想いを形にして、それを誰かに届けることに必死でした。あれから 二年の月日が流れました。自分の悲しみや怒りや憎しみや、そういった強い気持ちを伝えたら、次は誰かを 思いやりたい、作品を作ることで幼い頃の傷ついた私の心が癒されたように、何処かで今傷ついている誰かを 救えるような、そんな作品作りを続けていきたいと思っています。 |