昔日の楽園 eden of old days 2004.1.1 - 2005.4.1

ここに壊れてしまった部品がある。それはもうバラバラでどうにも使い物にならない。
ボタンは10個そろわないと売り物にならないらしい。ドアノブは扉についているから
何かを開くことができる。これはいつの日の記憶だろう、壊れた部品のようなシーンの
繰り返しが毎夜毎夜わたしの夢の世界にやって来ては消えてゆく。わたしは一つ一つの
存在に意味を求め過ぎていた。意味などいらない、そんな境地へ辿り着いた時、そこが
昔日の楽園になる。かろやかな風と澄んだ空気の漂う場所、ここではないどこか。永遠
などない世界にいながら見つけた領域、それは記憶の部品を組み合わせる行為だった。

「arch way デザインブース」にて展示/at arch way design booth

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